「やさしい日本語」に絶対的な正解はありません
やさしい日本語の理解・活用に便利な資料やホームページをご紹介しています。
一方、平時のやさしい日本語での情報発信も、2000年代に入ってから、地方公共団体や国際交流協会で始まっています。近年では、外国人観光客とのコミュニケーションや、外国人住民と日本人住民の交流を促進する手段としてやさしい日本語を活用した取組も進んでいます。
人口減少を背景に、移民受け入れの議論が盛んになっている。受け入れるとしたときに解決しなければならないのがことばの問題。地域社会で共通言語になりうるのは英語でも普通の日本語でもなく〈やさしい日本語〉だけ。移民とその子どもにとどまらず、障害をもつ人、日本語を母語とする人にとって〈やさしい日本語〉がもつ意義とは。
やさしい日本語の歴史は、1995年の阪神・淡路大震災に遡ります。この震災のとき、日本人の死傷者は約1%でしたが、外国人の死傷者は2%以上でした。これ以降、外国人に対しても迅速に災害などの情報伝達を行う手段として取組が始まり、その後、新潟県中越地震(2004年)や東日本大震災(2011年)を経て、災害時のやさしい日本語での発信の取組が全国に広がりました。
これから日本語学の勉強を始める人や日本語教師になる人のための、日本語入門書。重要なトピックを厳選し、平易でありながら研究成果もきちんと押さえた好著。ロングセラー書籍を改訂。■「はじめに」より 本書は、2003年に出版された『やさしい日本語のしくみ』の改訂版です。改訂版から「日本語学の基本」というサブタイトルを付しました。また新たに5章を追加し、また、従来あった章の一部の書き換えを行いました。「日本語の音と形」「日本語の文法」「日本語らしい表現」「日本語の変化と多様性」の4つのセクションからなります。日本語のしくみを、最新の研究の成果をとりいれつつ、興味深いコラムをまじえながら、わかりやすくコンパクトにまとめました。一見素朴なコトバに関する疑問(例えば、家庭教師を略すと「カキョー?」「カテキョー?」)から、音声や文法の基本的な構造、コトバの変化や多様化までを視野にいれています。長年にわたり、 多くの大学で教科書として使用されてきました。大学生のための日本語学入門として、コトバに興味を持っている読者の方の教養書として、日本語教師の方の文法事項の確認のための本として、最適の1冊です。日本語のしくみの基礎知識が身に付くと同時に、その不思議さやおもしろさを感じ、読後には身近な日本語に様々な興味をもつことになるでしょう!
やさしい日本語の普及啓発に向け、「やさしい日本語講座」を山口県国際交流協会や市町との協働により実施しています。
災害が発生した際の被害を最小限にするため、災害の特徴や避難方法、日頃からの備えなどについて掲載した「防災ハンドブック(やさしい日本語版)(PDF:7.11MB)」を作成しました。
なお、防災ハンドブックは英語・中国語・韓国語・タガログ語・ベトナム語の各版もあります。詳しくは外国人住民のための防災ハンドブック・緊急カードをご覧ください。
在住外国人が増加・国籍多様化していく中、情報を伝える場合は、多言語で翻訳・通訳するほか、「やさしい日本語」を活用することが有効です。
その「お知らせ」、伝えたい相手に本当に伝わっていますか?
大切な情報を外国人の方にしっかり伝えていくため、「やさしい日本語」をご活用ください!
「やさしい日本語」に絶対的な正解はありません。
相手にわかりやすく伝えていくか…言い方を変えてみたり、多くの事例や時にはイラストも交えたり。
外国人の方と接する機会はもちろん、普段からまずは身の回りの言葉の「やさしい日本語」化に、楽しみながらチャレンジしてみてください!
「やさしい日本語」の最前線がわかる1冊。「やさしい日本語」の持つ3つの側面(補償教育の対象/地域社会における共通言語/地域型初級の対象)を軸に議論を展開しつつ、「外国人」だけでなく、「視覚/聴覚障がい者」へも対象を広げ、その可能性をさぐる。日本語母語話者がごく自然に「やさしい日本語」を話し、非母語話者の日本語がごく自然に受け入れられるような、成熟した多文化共生社会の到来を願って。